「し」から始まる用語一覧
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システム家具(しすてむかぐ)
システム家具とは、既製品のパーツを組み合わせてつくりあげる家具を指す。目的に合わせて、サイズや素材を選んで組み合わせることができる。
部屋や用途に合わせて製作する造作家具のようなオーダーメイドには及ばないものの、色やサイズがすべて決まっている既製品よりも自分の要望に合わせた家具を作りやすいのが特徴である。また、デッドスペースをなくしたり、造作家具よりも費用を抑えることができるメリットがある。
システムキッチン(しすてむきっちん)
システムキッチンとは、下ごしらえ、加熱調理、洗い物のスペースを一体化させたキッチンを指す。
通常、一枚板の天板でつながっており外観も美しく、隙間や段差がなく手入れがしやすい。作業動線を考えて作られており、効率良く調理できるといったメリットがある。一般的にシステムキッチンに含まれるものは、シンク、蛇口、作業台、収納スペース、コンロ、レンジフードである。収納スペースは、吊戸棚として高い位置に設置されているモデルも多い。希望に応じて食洗器、食器棚、浄水器、ビルトイン式ゴミ箱などを追加できる。システムキッチンのサイズは、一般的に横幅が180~300cm前後で、180cmに満たないものは、コンパクトキッチンと呼ばれる。
システム収納(しすてむしゅうのう)
システム収納とは、既に出来上がっている部品を組み合わせて作る収納を指す。
家の寸法や収納するものに合わせてユニットを組み立てるため、サイズが合わず、ものが収まらないといった問題が解決する。床から天井まで届く収納家具を作ることもでき、収納家具の中の仕切りも位置を調整できる。天井まで届くシステム収納は、地震が起きても倒れにくい。壁面を収納スペースにすることで、より多くのものが収納できるようになり、部屋がすっきり見える。
システム洗面化粧台(しすてむせんめんけしょうだい)
システム洗面化粧台とは、洗面時に必要な水栓やシャワー、洗面ボウル、収納スペース、コンセント、鏡、照明器具などの機能が一体化している設備を指す。
手を差し出すと自動で水が出る水栓や、排水溝の掃除の手間がかからないように汚れにくい工夫がされているものもある。近年では、除菌水が自動で出て、洗面台を清潔に保つ商品も出ている。システム洗面化粧台では天井までのキャビネットを横に組み合わせられるので、ワックスやヘアスプレー、ドライヤー、洗濯洗剤や柔軟剤、風呂の掃除用具などが収納できる。
システムトイレ(しすてむといれ)
システムトイレとは、施工をシステム化したトイレのことを指す。従来、トイレのリフォームを行う際は、既存の便器や部材を撤去したあとに必要に応じて壁や床の解体補修を行う他、下地の補修や排水管の移設などの大規模な工事を必要としたためコスト・工期がかかっていたが、工場で製作された壁・天井・床・ブースや、便器・照明・配管・換気扇ダクトなどのトイレ部材を現場で簡単に組み立てられることで、複数業者が現場に立ち会うことによる混乱を避けることができ、納期の短縮や費用の圧縮につながっている。
システムトラス(しすてむとらす)
システムトラスとは、三角形を基本とした構造形式の一つであるトラス構造において、立体的に組まれたトラスを指す。トラス構造は三角形を繋ぎ合わせることで、四角形を基本とするよりも荷重に対する歪みが起きにくく、体育館やドームの屋根、橋などの大スパン構造で採用されることが多い。システムトラスはトラス構造を基本とし、トラス用機械式継手を用いて鋼材等を相互に連結して立体的な架構を形成する。軽量のアルミ製システムトラスはイベント会場やステージなどで照明や舞台効果用の装置を固定するのによく用いられる。
システムバス(しすてむばす)
システムバスとは、天井や壁、床や浴槽などを工場であらかじめ生産し、現場で組み立てる浴室を指す。
浴槽と洗面台が一体になっているものを2点ユニット、トイレがプラスされると3点ユニットという。天井と壁、床が一体化していてつなぎ目がないため、在来工法の古いタイプの浴室に比べて、水漏れの心配がない。また素材も防水性、防汚性に優れたもの使用されているため手入れが簡単で結露しにくいため、カビの発生も防止できる。さらに品質や仕上がりなどに差が無く、工場で造られた材料やパネルを現場に運び込んで組み立てるため、スピーディで工期が短い。
自然換気(しぜんかんき)
自然換気とは、機械的な動力を使用せず、風力や温度差などの自然の力を利用して行う換気を指す。風の圧力の差によって発生する空気の流れ方の違いを利用する風力換気は、圧力の高い方から低い方へと流れる特性を利用し、換気を行う。温度差換気では、空気の温度差によって発生する空気の流れ方の違いを利用する。空気に温度差があると温度の高い空気は軽く、温度が低い空気は重いため、空気は温度が低い方から高い方へ流れていき、換気を行うことができる。
自然環境保全地域(しぜんかんきょうほごちいき)
自然環境保全地域とは、自然環境保全法及び都道府県条例に基づき、自然環境の保全や生物の多様性の確保のために指定された地域を指す。
ほとんど人の手の加わっていない原生の状態が保たれている地域や優れた自然環境を維持している地域として、「原生自然環境保全地域」、「自然環境保全地域」、「沖合海底自然環境保全地域」、「都道府県自然環境保全地域」が指定されている。
自然系防蟻剤(しぜんけいぼうぎざい)
自然系防蟻剤とは、主に木造住宅からシロアリ被害を防ぐ、自然由来の素材から作られた薬剤を指す。建築基準法改正により、防蟻剤として広く使用されてきた毒性の強い有機リン系の化合物クロルピリホスの使用が一部禁止された。自然系防蟻剤には木酢液(炭を作るときに出る煙から採取した酸性の液体)、ヒバオイル(天然青森ヒバから抽出される精油)、ホウ酸などの種類があるが、原材料からアレルギー発症や皮膚の炎症等の症状が起こることがあり、使用する際はアレルギーだけでなくペットへの影響等の確認も必要となる。また製品それぞれに効果年数は決まっている。他にも水溶性のホウ酸やヒバオイルは屋外での使用では効果が薄れてしまうため、使用場所には配慮が必要である。
自然公園法(しぜんこうえんほう)
自然公園法とは、日本の優れた自然の風景地を保護すること、公園の利用をすることで国民の健康や休養を強化することを目的とした法律を指す。
対象となる公園は、国立公園、国定公園、都道府県立自然公園とされ、条例を指定できるのは、国立公園と国定公園は環境大臣、都道府県立自然公園は各都道府県知事である。国立公園と国定公園内には、自然景観の重要度などによって、特別保護地区、特別地域、海域公園地区を指定する。指定された地区や地域内で工事などが必要なときには、環境大臣や各都道府県知事の許可を得なければいけない。
自然材料(しぜんざいりょう)
自然材料とは、化学素材や合成化学物質ではない、木材、紙、草、石、土などの天然素材を原料にした材料を指す。漆喰、珪藻土、無垢材などがある。
シックハウス症候群などに悩むアトピーを持つ子どもたちに、効果が期待できる材料として注目されている。肌が弱い、アレルギー体質の場合は、使われる化学物質でシックハウス症候群にかかる可能性があり、リスクを軽減したい人、より素材のぬくもりを感じたい人に選ばれている。
自然素材リフォーム工事(しぜんそざいりふぉーむこうじ)
自然素材リフォーム工事とは、建材や施工の際に、有害物質が発散しにくい天然素材を採用したリフォーム工事を指す。
具体的には、壁や床、天井、建具など住まいのあらゆる空間に自然素材を使ったリフォームが該当する。自然素材リフォーム工事が注目されるようになったのは、シックハウス症候群と呼ばれる健康被害が問題になってからである。シックハウス症候群は、施工時の接着剤や塗料などに含まれる有機溶剤、防腐剤などに含まれる揮発性有機化合物といったものが原因となり発生した健康障害の総称である。自然素材リフォーム工事の代表例には、無垢材を使ったフローリングや珪藻土や漆喰の壁・天井、手作りの家具などがある。
自然畳(しぜんだたみ)
自然畳とは、畳床が天然素材の稲藁で作られ、畳表に藺草を使った畳を指す。
弾力性や調質性があり、古くから日本の気候風土に合った床材として利用されてきた。もともと畳は天然素材で作られた伝統的な素材のため「自然畳」という呼び方はなかった。高度経済成長期以降、気密性の高い集合住宅の畳床に発砲系樹脂や繊維系ボードを使った化学畳が登場した後に、これと区別するために生まれた呼称といえる。自然畳はカビやダニがわきやすいといわれるが、床下の通気性など住宅の構造や、使い方・メンテナンスによって状況が違う。
和紙を使った畳表、炭化コルクの畳床など、別の天然素材を使った畳も登場している。
自然塗料(しぜんとりょう)
自然塗料とは、植物成分および無害顔料成分から構成される塗料を指す。防腐剤の柿渋や炭焼きの煙から取れる防腐剤となる木酢液、ミツバチの巣をとかしてつくった蜜ロウなどを原料とした塗料がある。フローリングの表面に色を付けたり、印象を変えたりすることができる。ひっかき傷に強いため、ポイント補修にも適している。
自然冷媒ヒートポンプ給湯機(しぜんれいばいひーとぽんぷきゅうとうき)
自然冷媒ヒートポンプ給湯機とは、大気中の熱を利用して湯を沸かす給湯機器を指す。空気や水の熱エネルギーを取り込み、自然冷媒(CO2)で圧縮することで高温化し、その熱でお湯を作る仕組みで、1の投入エネルギーに対して3倍の熱エネルギーを得られる高効率のため、地球環境への負荷が少ないことが特徴である。
電力会社・給湯機メーカーでは自然冷媒CO2ヒートポンプ式給湯機の共通商品名として「エコキュート」を使用している。
下地探し針(したじさがしばり)
下地探し針とは、壁の下地材を探すために用いられる専用工具を指す。壁に棚やカーテンレールなどを設置する際、安定してねじ止めができるように下地材を探すために使われる。下地探し針の特徴は、針を壁に刺して下地材を探す点にある。下地がある部分に刺した場合は、壁材の向こう側の硬い下地に当たるとストップするので、そこに下地があることがわかる。
下地材(したじざい)
下地材とは、建築物の仕上げ工程の前段階で、貼りつけ材や塗りつけ材の下に処理する部材を指す。壁紙の下地材としては石膏ボードを始めとするボード類が最も多い。ボード類を取り付ける場合は、その下にある胴縁や野縁が下地に当る。塗り仕上げの場合、2度塗り、3度塗りがあり、仕上げ塗装が適する面にするために前段階に処理することを「下地拵え」と言う。
コンクリートの上に床材を貼る前凹凸をならすために撒く「プライマー」と呼ばれる下地調整液、下地の段差や穴を埋めたり、吸い込み防止をするために施工するシーラー、パテなどの下地調整材もある。
下地センサー(したじせんさー)
下地センサーとは、壁面の見えない柱等を探す器具のことを指す。壁裏の密度が高いところにセンサーが反応するようにできており、ブザー音が鳴ったりランプが点灯したりして、柱の位置を探知できる。日本の住宅の多くは、間柱とよばれる下地に石膏ボードを取り付けて造られており、住宅の壁に棚を取り付ける際などは、崩れやすい材質でできている石膏ボードの下にある柱を探して釘などを打ち込む必要があり、この柱を探すためにセンサーが使用される。下地センサーと同じ役割をするものに、針を壁に垂直に刺し込み、その刺さり具合によって柱を探す下地探し針がある。
下地窓(したじまど)
下地窓とは、土壁の一部の壁を塗らずに、小舞と呼ばれる壁の骨組みである葦や竹などの骨組みが見えるようにした窓を指す。
元は一般的な農家など民家にあったものを、千利休が茶室に転用したことで、茶室や数寄屋造りに使われるようになった。円形、または四角形のものがある。
窓枠はなく、障子をはめ込むことはできないため、室内側の壁に折れ釘を用いて掛け障子と呼ばれる小さな装飾用の障子を掛け、室外側に打たれた折れ釘には、掛け戸や簾を掛けて風雨を防いだ。