「は」から始まる用語一覧
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パイプシャッター(ぱいぷしゃったー)
パイプシャッターとは、パイプを格子状に連結した素通し型のシャッターを指す。グリルシャッターとも呼ぶ。材質には、ステンレスやスチール、アルミなどが用いられる。外から内部が見えることで開放感があり、通気や採光に優れ、デザイン性やディスプレイ効果もあることから、店舗や住宅、公共施設など様々な建物で用いられている。通常の鋼板のシャッターの上部をパイプシャッターとすることもでき、閉鎖状態でも換気や排煙が可能である。また、外部からの飛来物や視線を遮蔽することにも有効である。
パイプスペース(ぱいぷすぺーす)
パイプスペースとは、中高層建築物の中で、給排水管やガス管などの上下階を縦に貫通する配管を納めるスペースを指す。
「パイプシャフト」ともいう。マンションの間取り図では「PS」と略して表示される。通常、給水管とガス管は玄関横のメーターボックス内に、排水竪管は住戸内の水回り設備の近くに通す。台所や浴室・洗面から出る雑排水とトイレの汚水を分けて排水するのが一般的で、最低2ヶ所に分かれる。
水回り設備からPSまでの横引き管の距離が長いと、水が流れる勾配が不十分になり水がつまりやすい。マンションではPSを動かせないため、リフォームの際に制約となる。
パイル(ぱいる)
パイルとは、建物の荷重を基礎から地中の支持地盤に伝える柱状の杭を指す。
軟弱地盤などで杭を用いた基礎を「杭基礎」と言う。基礎に使う杭には、円形中空の鋼管杭、松丸太などの木杭、締め固めた砂を充填した柱状の砂杭(サンドコンパクションパイル)、コンクリート杭などがある。
コンクリート杭は、PC杭(工場生産の既製コンクリート杭)と場所打ちコンクリート杭(工事現場で掘削したボーリング孔にコンクリートを流し込むもの)に分かれ、さらに有筋と無筋がある。最近は鉄筋コンクリート製の杭が増えている。
パイロットスイッチ(ぱいろっとすいっち)
パイロットスイッチとは、スイッチをONにすると取り付けられた赤色のランプやLEDが点灯し、OFFにすると消灯するという仕組みを有するスイッチを指す。
パイロットスイッチを利用することで、暗い場所や見通しが悪い場所などでも、ひと目で照明機器の電源がONかOFFかを判断でき、照明機器の消し忘れ防止に効果があるほか、災害時などの緊急時にも有効である。一般住宅のほか、商業施設や飲食店、公共施設などでも多く使用されている。
住宅リフォームの際にパイロットスイッチへの付け替えを検討するケースも多いが、取り付けの際は電気の配線系統を扱わなければならない。このため、配線専門の電気工事士資格を有する人や業者に工事を依頼する必要がある。
パイン材(ぱいんざい)
パイン材とは、マツ科の針葉樹を加工した材を指す。流通量が多いため、庶民的で親しみやすい木材である。インドネシア、ロシア、カナダ、フランス、アメリカなど、温暖な気候の土地から寒冷な気候の土地まで産地はさまざまである。材質的な特徴としては、素朴な見た目で節が多いことや肌ざわりが良いことが挙げられ、柔らかいため加工がしやすい。また熱や衝撃を吸収できる。白っぽく明るい色から経年変化によってアメ色へと変わるのも特徴の一つである。吸湿性にも富んでいるため変形しやすく、家具に利用される際には集成材や積層合板にして強度を高めたものも多く使用されている。
パウダールーム(ぱうだーるーむ)
パウダールームとは、住居においては化粧室や洗面所のことを指す。
一般的にはゆったりしたスペースのある化粧室や、脱衣所とは別の空間に設けられている洗面所を指す。トイレと同じ空間に設置されたパウダールームもある。独立したパウダールームには、収納がある三面鏡やリネン庫が設置されていることがあり、気兼ねせずに身支度が整えられるメリットがある。また、トイレの中にあるパウダールームでは、お客様がトイレに立った際に化粧直しが行える。
パッシブ換気(ぱっしぶかんき)
パッシブ換気とは、機械に頼らず、建物内外の温度差を利用する換気システムを指す。
パッシブとは受動的という意味である。給気口から取り入れた空気を、床下で暖め、暖気が上昇する性質を活かして、空気の流れを作り換気を行う。排気は、煙突などを利用して屋外に逃すことによって行なう。特に冬場に効果的なシステムである。また、スイッチやフィルター、ダクトがないため、メンテナンスが基本的に不要である。
パッシブソーラー(ぱっしぶそーらー)
パッシブソーラーとは、太陽光発電システムのように動力や機械を使わずに太陽光エネルギーを利用する仕組みを指す。
地形や立地条件を考慮し、建物の開口部や建築資材などを工夫することにより、換気や通風を工夫した設計にしたり、蓄熱材や断熱材を効果的に用いて建物のエネルギー効率を高めて室内温度を調整する。例えば、昼間に蓄積した太陽熱を床や壁にため込んで夜間の暖房に活用したり、夜間の涼しい空気によって昼間の暑さを和らげたりする。
パッシブソーラーの代表例には、太陽光を直接的に活用したダイレクトゲインという、壁面の外側に作ったガラス張りの壁に熱を蓄えて赤外線の力で室内を暖めるトロンプウォールや、家の横に作った温室で暖まった空気を家の中に循環させるグリーンハウス型がある。
パッシブハウス(ぱっしぶはうす)
パッシブハウスとは、1991年にドイツのパッシブハウス研究所が規定した性能認定基準を満たす、省エネルギーかつエコな住宅のことを指す。エアコンなどを利用したアクティブな生活から、太陽光などの自然エネルギーを最大限活用したパッシブな生活に移行することで環境に配慮した生活ができる。高断熱高気密により冷暖房の効率が非常に高いので光熱費を抑えられることや、風の通りを計算した設計により換気効率が高いとされること、また外気温に関わらず屋内の温度はほぼ一定に保つことができるので冬は暖かく夏は涼しく暮らすことができる。
パッチン錠(ぱっちんじょう)
パッチン錠とは、扉や蓋を閉めた後に固定する金具を指す。
留めるときにパチンとなる音が名前の由来で、それ以外にもパチン錠やスナップ錠、キャッチクリップなどの呼称で呼ばれることがある。
使用用途として代表的なのは、工具箱や旅行かばん、アタッシュケースの錠などがある。
パッチン錠の種類や大きさにはさまざまなものがあり、本体に受け金具を差し込んで固定しやすくさせるものや、振動で外れるのを防ぐバネ式やラッチ式のものなどがある。
パネル網戸(ぱねるあみど)
パネル網戸とは、主にガラス戸を左右にスライドさせる引き違い窓と呼ばれる窓に取り付ける網戸を指す。平網戸、スライド式網戸などとも呼ばれる。従来は取り付けや洗浄の際の取り外しなどに手間がかかったが、近年ではネットだけ交換できるものもある。この他、外をはっきりと見ることができるものや、花粉やほこり対策としてのフィルターとしての役割を持たせたもの、小さな虫を通しづらいより細かい網目のものなど、場所や使用目的に応じて網の種類を選ぶことができるようになっている。
パネル工法(ぱねるこうほう)
パネル工法とは、床や壁などの構造体を規格化したパネルとして工場生産したものを現場で組み合わせて建築する工法を指す。プレハブ工法の一種で、パネルの主要構造部の材質によって木質系パネル、鉄骨系パネル、コンクリート系パネルなどがある。気密性が高く、断熱性や耐震性、耐風性が高いことが特徴である。
工場で製造したパネルを現場で組み立てるため、品質が統一されている、比較的短い期間で施工できるなどのメリットがある。
パネルスクリーン(ぱねるすくりーん)
パネルスクリーンとは、平面上の生地を数枚、レールで釣り下げて、カーテンや間仕切りとして使用するカーテンを指す。
襖や障子のように、左右に動かすことができ、開くとフラットな布となる為、生地のデザインが楽しめる。
取り付け方としては、専用のレールにマジックテープで取り付ける場合と、既存のカーテンレールにフックで取り付ける場合がある。また、開閉の仕方にはバトンで開閉するタイプと、コードを引くことで開閉するタイプがあり、それぞれ取り付けや操作方法が異なる。
パネルヒーター(ぱねるひーたー)
パネルヒーターとは、輻射熱を利用して空間をあたためる暖房器具を指す。
電気タイプとオイルタイプがあり、暖かさはパネルの大きさや出力できるワット数で決まる。灯油やガスを使用した暖房器具はガス管の配管工事や灯油の管理などが必要となってくるが、メンテナンスが簡単である。また強風を出さないので、エアコンより乾燥を感じにくい。さらに他の暖房器具と比べ、作動するまでの時間がかからない。設置方法は据え置き型と壁掛け型の2種類ある。据え置き型は広範囲を温めることができ、持ち運びができる。壁掛け型はコードや脚部分に場所をとられないので、設置スペースがコンパクトにおさまる。
パネル壁(ぱねるへき)
パネル壁とは、パネルを装着して作られた壁を指す。
パネル壁は、壁面装飾としての目的で作られている。代表的なパネル壁はウッドパネルとパネルシートである。ウッドパネルの素材は天然木もしくは人工木で、ナチュラルな雰囲気を演出できる。パネルシートには、レンガの模様をしたレンガシート、防音の用途を兼ねたフェルトシート、幾何学模様などの模様を施したシートなどさまざまな種類があり、デザイン面で優れている。
また、パネルシートを使用する際には壁の面積分を切り取って、シートを貼り付ければよいので、使い方が簡単である。
パノラマ写真(ぱのらましゃしん)
パノラマ写真とは、広い範囲を撮影した写真を指す。複数の写真をつなぎ合わせて1枚の写真を作るので、広角レンズや魚眼レンズ以上に広い範囲を写し込むことができる。風景画像に利用されることが多い。「パノラマ合成」と呼ばれる、景色が連続するようにカメラを動かして複数の写真を撮り、後からパソコンなどで写真をつなげる手法の他、スマホやデジカメには、スイングパノラマと呼ばれる、画面に表示された矢印の方向にカメラを振りながら少しずつ写真をつなげるパノラマ撮影用の機能がある。
パラジクロロベンゼン(ぱらじくろろべんぜん)
パラジクロロベンゼンとは、衣類の防虫剤、殺虫剤、トイレの消臭剤の主成分として使用される、厚生労働省の室内濃度指針値0.04ppm以下の化学物質を指す。
昇華により強い臭気を発生させる白色の固体で、体内の残留性が高く、目や鼻、のどなどを刺激し、蓄積されると中枢神経や肝臓に障害をもたらすなど人体へ悪影響を及ぼす。低濃度であっても、長期間使用し続けると健康を害することもある。
パラペット(ぱらぺっと)
パラペットとは、ビルなどの屋上や住宅の陸屋根、バルコニーなどの周囲を囲むように取り付けられた高さのない手すり状の壁を指す。「胸壁」・「扶壁」・「手すり壁」とも呼ばれる。マンションなどの鉄筋コンクリート造りの建物で多く用いられており、不意の落下事故を防ぎ、屋根スラブと壁面のつなぎ目の防水効果を高める目的がある。
パラボード(ぱらぼーど)
パラボードとは、住宅の断熱・吸音材などに使用される、高密度なグラスウールボードを指す。
高度な機械的強度があり、保温・保冷・吸音材として優秀な建材である。例えば、鉄板屋根、スレート屋根、鉄骨屋根などの下地用断熱・遮音材に使用される。
内装では一般建築物、船舶、コンピュータルームなどの壁下地に、また空調用低風速ダクト材に、騒音防止用吸音材、自動車トンネル内吸音材、冷凍・冷蔵倉庫用防熱押さえなどにも用いられている。グラスウールの圧縮密度によって強度や耐久性の異なるさまざまな製品がある。
パラレル型ドアクローザー(ぱられるがたどあくろーざー)
パラレル型ドアクローザーとは、開く方向と反対側に取り付けられたドアクローザーのことを指す。ドアクローザーはドアの上部に設置され、油圧によりドアをゆっくりと自動的に閉める装置である。パラレル型は、室内にアームがくるように設置する。ドアを閉じるとアームが住居内に隠れるため、金物関係が外に露出せず、ドア周りの美観を整えることできる。また、外気の影響も受けにくく、ホコリや砂がたまりにくいという特徴もある。