量産襖とは、
建具の芯材に発泡スチロール、ダンボール、ペーパーコアを用いた
襖を指す。
格子状の木の骨組みに何層も紙を張って仕上げる「
和襖(本襖)」に対する分類である。文字どおり、工場で量産されるため
和襖よりもローコストであるが、張り替えの耐久性が
和襖より低い。
和襖は、下地張りにあたって、和紙の周囲にだけ糊を付けて中空の袋状に張る「浮かし張り」にする。
襖の外枠である縁も簡単にはずれるため、
襖紙をめくって張り替えしやすく、繰り返し下地を再利用できる。量産襖は、下地の芯材全面に直貼りで縁もボンドで固定するため、
襖紙を剥がせず、上から重ね張りとなる結果、張り替えに限度が出る。