合掌造りとは、急勾配の
屋根を持つ日本の昔ながらの住宅建築様式を指す。合掌造りの定義自体は一様ではないが、日本政府が岐阜県・白川郷、富山県・五箇山の集落をユネスコの世界遺産に推薦したときには、「小屋内を積極的に利用するために、叉首構造の切妻造り
屋根とした茅葺きの家屋」と定義づけている。名称の由来は、掌を合わせたように三角形に組む
丸太組みを「合掌」と呼ぶことから来たと推測されている。合掌造りは、木材を
梁の上に山の形のように組み上げていき、外側に茅を敷き詰めて作られる。合掌造りを雪国などで目にすることが多いのは、急勾配な
屋根の
構造が積雪の多い地域の住宅に適しているからである。また、
屋根裏に広い空間が生まれるため、養蚕業の作業スペースとしても利用されていた。