「な」から始まる用語一覧
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生子壁(なまこかべ)
生子壁とは、壁面に平瓦を並べて貼り、漆喰を塗って仕上げた壁を指す。継ぎ目がかまぼこ型に盛り上がっている形状が、海に住むなまこに似ていることに由来する。
耐火性や防水性、耐久性に優れ、江戸時代の武家屋敷、土蔵や城郭、築地塀などにも多く用いられた。重厚な印象と独特の存在感があり、全国各地でみられるが、デザインは地域によって異なる。近年では店舗や邸宅、蔵の外壁に使われることもある。
なまこ釉タイル(なまこゆうたいる)
なまこ釉タイルとは、表面になまこ釉を施したタイルを指す。深みのある青系の色調が特徴的である。
なまこ釉とは、焼き物の釉薬で、釉色がなまこに似ていることからそう呼ばれる。なまこ釉は二重掛けして行う失透釉で、白濁色を基調とする。釉(うわぐすり)の主成分は灰釉で、長石にケイ酸分を多量に含有する成分を混ぜ高火度で焼成するが、下釉の上に類似の釉を上掛けし、釉の流動によって斑文や流文が現れる。
生ゴミ処理機(なまごみしょりき)
生ゴミ処理機とは、生ゴミを処理する家電製品を指す。ゴミの排出量削減に有効であり、自治体によっては購入費用等の助成が出る場合がある。
生ゴミ処理機にはバイオ式と乾燥式、二つを掛け合わせたハイブリット式、粉砕処理を行うディスポーター式が存在する。
バイオ式生ゴミ処理機は、微生物を用いて生ゴミの有機物を水と二酸化炭素に分解して堆肥を作る。中には電力を利用するタイプもある。
乾燥式生ゴミ処理機は、電気ヒーターによる温風を利用して生ゴミ中の水分を蒸発させることでゴミを乾燥させ量を減らす。コンパクトな製品や静音性に優れた製品も存在する。
ディスポーター式生ゴミ処理機は、キッチンの排水口に直接設置するもので、調理後の生ゴミをそのまま流すだけで自動的に粉砕と乾燥を行う。取り付け工事が必要で、稼働音が他のタイプと比較して大きい。
生放流(なまほうりゅう)
生放流とは、家庭の生活排水を浄化槽を通さず下水管に放流することを指す。
生放流は、「下水道の処理区域」と呼ばれる下水道設備が整った地域でのみ可能である。主に不動産業者が使う「言葉」で、不動産の広告やパンフレットには一般の人にわかりやすいよう「直接放流」と書かれることが多い。下水の排水方式が直接放流と書かれていたら、その区域が下水道の処理区域であることを示している。公共下水が完備されていない区域では、浄化槽を通った後の排水を道路の側溝などに流す。
波型スレート瓦(なみがたすれーとかわら)
波型スレート瓦とは、セメントに繊維素材を加圧成形した屋根材のうち、波型に成形されているものを指す。
波の大きさによって小波スレート・中波スレート・大波スレートに分類される。化粧スレート瓦の一種で、セメントとパルプからできており、天然スレートが重く高価であるのに対し、軽量で比較的安価である。また重量が軽いので耐震性が高く、住宅のほか工場や倉庫の屋根材としてよく用いられている。
並材(なみざい)
並材とは、一般に流通している製品材のことを指す。木材を丸太から切り出した際、強度を表す等級とは別に、節があるかないかなどの見た目のよさによって二等、一等、特一等、小節、上小節、無節の6種類に分類される。小節より下の等級となる二等、一等、特一等には、親指で隠れる程度の節よりも大きな節があり、その節の大きさなどで分類される。並材はこの3つの等級に該当し、節があり見た目がよくないため、普通は隠れる部分に用いられる。
並物柱(なみものばしら)
並物柱とは、主に木造建築の住宅に使われる、ごく一般的な柱を指す。木材は強度とは別に、節があるかないか見た目のよさが重要視される。住宅の柱は、表面の見た目がいい役物柱と、節などによって見た目があまりよくない並物柱に分類される。並物柱は直径25mm以上の大きな節などがあり見た目がよくないため役物柱のように大黒柱などにはならず、施工時には壁の裏など人目につかない部分に使われる構造用としての用途が多い。
納屋(なや)
納屋とは、物品を収納するために屋外に設置された小屋を指す。主に農機具や農作物といった農業に関する物の保管に用いられる。この点から納屋は、主に日用品の保管場所である物置とは区別される。
近年、敷地内にある納屋を住居へとリノベーションする動きが広がっている。例えば、そのまま住むには耐久性や断熱性といった機能面に問題のある納屋に、新しく外壁材や断熱材などを取り付けて、住居へと作り直した例がある。
軟弱地盤(なんじゃくじばん)
軟弱地盤とは、泥や大量の水を含む柔らかい粘土や軟らかい砂から構成される地盤を指す。性質上、建築物の支持層には適していない。地盤の強度が弱い場合は、基礎全体で建物を支えるベタ基礎を採用したり、専用のくい打ち機で固い地盤部分までくいを打つ柱状改良など、安全性を高めるための地盤改良工事が必要となる。
南西向き物件(なんせいむきぶっけん)
南西向き物件とは、バルコニーなど住まいの最大開口部が南西の方角を向いた物件を指す。
季節にもよるが、南西向きは昼前から夕方にかけて日照となる。この点から、南向きに近い日照時間の長さと西向きに近い日差しの強さが特徴となる。ある程度の西日対策で、南向き物件に近い明るさや暖かさを確保できる。十分な敷地が確保できない都市部のマンションでは、南向きでの建設が難しいことも多く、最大開口部を細分化した方位で表現する物件の中、南西向きの物件は多い。
南東向き物件(なんとうむきぶっけん)
南東向き物件とは、バルコニーなど住まいの最大開口部が南東の方角を向いた物件を指す。
季節にもよるが、南東向きは午前中から夕方前にかけて日照となる。この点から、南向きに近い日照時間の長さと東向きに近い日差しの心地よさが特徴となる。十分な敷地が確保できない都市部のマンションでは、南向きでの建設が難しいことも多く、最大開口部を細分化した方位で表現する物件の中、南東向きの物件は多い。なお東側の角住戸が南向き物件と東向き物件の良さを併せ持つことになり、好条件と捉えられている。
納戸(なんど)
納戸とは、建築基準法上で住宅居室として基準を満たさない部屋を指す。一般的には物置や収納スペースとして使われていることが多い。建築基準法によれば、住宅の居室には、採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならない(建築基準法28条1項)。この基準を満たさなければ、どんなに広くても居室1部屋として数えられない。納戸はサービスルームと言われることもあり、不動産広告上ではSと略され、2SLDKや2LDK+Sなどの表記で扱われる。
難燃材料(なんねんざいりょう)
難燃材料とは、建築基準法で定められた防火材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後5分間、1)燃焼しない、2)防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じない、3)避難上有害な煙またはガスを発生しない、という要件を満たし、国土交通大臣が認めたもの、および難燃合板で厚さが5.5mm以上のもの、厚さが7mm以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが0.5mm以下のものにかぎる)を指す。