山武杉とは、千葉県の北東部にあたる山武地方で育てられている挿し木杉を指す。千葉県外では、関東一円のほかに福島県、愛知県、三重県にも植栽されている。断面が正円に近いまっすぐな樹形であること、油気が強く自然な光沢と淡紅の色合いが美しいことから、建築用の
柱材のほか
建具材や
板材として幅広く使われる。カットした際に現れる木目の表情が豊かなため、テーブルなどの
家具材にも利用される。
また、花粉を飛ばす雄花をほとんどつけない山武杉は、花粉症対策スギ優良品種として、千葉県が選抜育成を進めている。